ゴルフボールの歴史は、ゴルフの進化そのものと言っても過言ではありません。素材や構造の変化は、プレーヤーの飛距離やコントロール性能に大きな影響を与えいます。
①初期:木製ボール・石
ゴルフの起源とされる15世紀のスコットランドでは、ブナやカエデといった硬い木を削ったボールが使われていたと考えられています。 また、単純な丸い石が使われていたという説もあります。飛距離や精度は乏しく、耐久性にも問題がありました。
②フェザーリーボール(Feathery Ball):1600年頃~1800年代半ば
湿らせた牛革の袋の中にガチョウの羽毛をぎっしりと詰め込み、乾燥させて作られました。乾燥すると羽毛が膨らみ、革が縮むことで非常に硬く弾力のあるボールです。
飛距離や打感は向上しましたが、製造には熟練した職人の技術が必要で1日に数個しか作れず、非常に高価なものでした。裕福な層にしか手が出せない高級品であり、ゴルフが一部の人々の娯楽であった一因とも言われています。
③ ガッタパーチャボール(Gutta-percha Ball):1848年~1900年頃
ガッタパーチャ(天然樹脂)を熱して型に入れて作られました。
フェザーリーボールに比べて安価で大量生産が可能になったため、ゴルフがより多くの人々に普及するきっかけとなりました。 当初は表面が滑らかでしたが、使い込むうちにできた傷の方がよく飛ぶことが分かり、意図的に表面に網目模様や突起をつけるようになりました。 これが、現在のディンプルの原型となります。
④ハスケルボール(Haskell Ball):1898年~
アメリカのコバーン・ハスケルが発明したボールで、中心の固形ゴムのコアの周りに、弾力性のあるゴム糸を強く巻き付け、その上をガッタパーチャのカバーで覆ったものです。これが「糸巻きボール」の原型となりました。
従来のボールより飛距離と方向性が格段に向上し、ゴルフ界に革命をもたらしました。
⑤現代のゴルフボール:ソリッドボール
1960年代に入ると、合成ゴムやプラスチックの技術が発展して飛躍的な進化を遂げます。
糸巻きボール
ハスケルボールの進化形として、コアとゴム糸の巻き数、カバーの素材などを改良した「糸巻きボール」が長らく主流となりました。
ソリッドボール
1970年代以降、ウレタンやサーリンといった合成樹脂を使った「ソリッドボール」が普及し始めます。中心のコアと、それを覆うカバーの構造が主流となり、製造コストも安価になりました。
ツーピースボール
コアとカバーの2層構造で、耐久性が高く、飛距離が出やすいのが特徴です。
スリーピース以上の多層ボール
3層、4層と層を重ねることで、飛距離だけでなくスピン性能や打感などの、より高度な性能を追求できるようになりました。
ディンプルの進化
ガッタパーチャボールの時代から、表面の傷が飛距離に影響することが知られていました。
1908年、ディンプル(くぼみ)が特許を取得。表面に規則的なディンプルを配置することで、揚力を発生させ、より遠くまで正確に飛ばせるようになりました。
当初は円形のディンプルが主流でしたが、現在ではキャロウェイの六角形ディンプルなど、各メーカーが独自の形状や配置を研究・開発しています。
最後に
ゴルフボールは、木や羽毛から天然樹脂、そして現代の合成素材へと技術の進歩とともに進化し続けています。
後は、自分自身の技術を進化させるだけですが、それが一番大変なんですよね・・・。
やっぱり「練習あるのみ!」ということで、有田ゴルフガーデンのご利用を宜しくお願い致します!
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